超人気DJの頭の中を紐解いてみた。

「ミックスのコツって…??」、「もっとEDMを楽しみたい!!」…超人気DJの分析を通して示唆を得るのだ!!

「Alesso(アレッソ)-UMF Miami2015」を紐解いてみて分かったこと。

少しタイトルが変わりまして、
 
「Alesso(アレッソ)-UMF Miami2015」を紐解いてみてわかったこと。
 
ということで、前回の分析記事を基にわかったことをまとめてみたいと思います!
 
 
 
 
 
「Alesso(アレッソ)-UMF Miami2015」について概観
 
まず、今回のセット全体についてですが、『”Alessoらしさ”が全開だな!』ということですね。
  
 
 
では、”Alessoらしさ”とは何でしょうか?
 
 
 
そこで三つ挙げてみました。
1.SteveAokiやDVBBSとは異なるタイプの盛り上がり!
ドンシャリ、ズンシャカ系ではなく、なめらかに、それでいてテンションあがる選曲がなされていることです。
盛り上がりでジャンプするのではなく、ひたすらステップを踏み続け、踊り続けられるようなそんなイメージですね!(僕はこういうタイプが大好きです。)
例えば、PaydayやTear The Roof Up、Concordeなどなど。
 
 
2.美メロ、泣きメロ…!!
→「テンション上げてくだけじゃないぜ!」という点がAlessoの魅力を倍増させていますよね!
Sweet Escape、Herosに始まりCool、If It Wasn't For Youなどなど。
 
Alessoに限らず、スウェーデンには素敵なメロディメーカーがいるのは、本当になんでなんだろうと思いますね。(調べてみよう…!)
 
 
3.テン上げ曲と美メロ、泣きメロを融合させたAlessoワールド!!
→上記二つの異なるタイプの曲を生み出しながらも、それを一つの調和された世界にまとめるのがAlessoの神髄といったところでしょうか。
 
 
 
 
特に最後に挙げたAlessoワールドは多くの人を魅了し続けていますよね。
実際に僕もAlessoのTomorrowland2013に衝撃を受けて、ブログを書くほどにのめり込むでしまいました。笑
今聞いてもカッコいいなと思うので必聴ですね!!

www.youtube.com

という僕のすべてのきっかけとなった動画紹介はさておき、本題に戻ります。

 
 
 
 
『Alessoワールドはどのようにして作り上げられているのか?』
 
そうです!これこそ僕が知りたかったことなのです!
そこで、「選曲」、「セット全体について」、「ミックスについて」の三つの視点から考察してみました。
 
 
 
 
「選曲」について
上記に述べた「テン上げ曲(なんか良い言い方ないですかね…?笑)」と「美メロ、泣きメロ」の大きく二つに分けることができると思います。(詳しくは上記に。)
最初聞いたときは、「こういう曲が元からあるんじゃないの!?」と思ってしまうようなマッシュアップも素敵ですよね。
 
 
 
次に、
セットの構成(マクロ):セット全体について
その「テン上げ曲」と「美メロ、泣きメロ」をどのような順番で配置して構成しているか?ということです。
 DJのセットにおいて、起承転結を想定した構成がベストだと言われますが、その配置はなかなか難しいのも事実…。(僕も苦戦中です…。)
では、Alessoは?と言うことで見てみると、
 
・「起」と「結」が明確!
最初はPayday、Tear The Roof Upで、終わりはUnder Control、Herosと明確に「起」と「結」がわかりますね。
 
「承」と「転」については、ここだ!!とは言えないのですが、
・メリハリがしっかりしている!
「Sweet Escapeだ!美メロ来た~!」からの「おぉ!Can't Hold Us Down!もう一回テンション上げるぜ!」と思わせながらも、「Yearsのマッシュアップ。落ち着かせるんかーい!」と言った感じですね。
 
 
全体の構成については、ざっと言うとこの二点が大きな特徴かなと思います。
ただただアガるだけでなく、いったん落ち着かせる。それもThe Swedishなきれいなメロディーの曲で。だからこそ、再びアガれる!!
そして、あなたはいつの間にかAlessoワールドの虜に…そんな感じでしょうか。
 
 
 
最後に、
セットの構成(ミクロ):主にミックスについて
やはりミックスに秘密が隠されているに違いない!!
ということで、すべてのミックスを細かに見ていったわけですが、個人的には面白いことがわかったなと!
 分析するまでは、「セット全体を通しての滑らかさはロングミックスによるに違いない。」と思っていました。ロングだから気づかぬうちに曲が変わっているのだろうと。
 
 
 
しかし…、
  
 
 
・意外と32拍のショートミックスばかり
64拍でのミックスは一つもなかったと思います。これは本当に意外でした。
では、なぜショートなのに滑らかなのか?というと、
”32拍ちょうどではなく、32拍の前に既に切り替えが完了している”からなのではないかと思いました。メモメモ。
 
 
そして、
・意外とカットインが多い
特に曲の雰囲気が変わるときはやはりカットインだなと。(これはアタリマエかな?)
例えばSweet EscapeからのCan't Hold Us Downなど。
 
また、Alessoによる美メロってイントロやAメロが短かったりします。繋ぎにくい…と感じた覚えが。
だから、美メロをプレイする時にもカットインが多いですね。
例えば、If It Wasn't For YouやHerosの入り方などなど。
 
 
次に、
・高音と低音の使い分け
そりゃそうでしょうと言った感じですが、具体的には
「低音ビートが強い曲に対しては、中高音メロディーを!」
例えば、On Your Mark vs Up To No GoodからのSweet Escapeなどなど。
 
逆に、「中高音メロディーに対しては、低音ビートから!」
例えば、CoolからのOn My Wayなどなど。
ということですね。
 
 
だが、
・高音よりの曲同士もミックスできる!
中高音メロディ―と女性のきれいな歌声のマッシュアップはイメージしやすいのではないでしょうか。「低音×中高音」、「中高音×低音」だけでは単純なミックスになってしまいそうですが、
「中高音×中高音」が成立するとは夢が広がりますね!
そして、Alessoはこのセンスが抜群なんです。だからこそ、マッシュアップも神懸ったものを生み出しているではないかなと思いました。
ミックスの例では、Turn It Around vs. If I Lose Myself vs. Reload(Alesso Mashup)からのUnder Controlでしょうか。
 
 
 
 
僕が分析してみて思ったことは以上です。
書き下してみると、秘密といってもアタリマエのように感じてしまうことばかりのようですが、
 
”Alessoはアタリマエを研ぎ澄まされた、神懸ったレベルで実行している”
 
もちろんセンスも抜群ですが、やっぱりこれに尽きるのではないのかなと思いました。
(締めの言葉が教訓めいてしまいました。笑)